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TerraMaster D5-300C レビュー1 外付けHDDとNASって何が違うの?

TerraMaster D5-300C レビュー 5ベイ搭載 RAID0・1対応 多機能外付けHDDケース

ccwo.hatenablog.jp

レビュー第一弾 外付けHDDとNASって何が違うの?

まず今回レビューのためにD5-300Cを提供してくださった会社であるTerraMasterさんはそもそもどのような会社かというと

www.terra-master.com

Data Storage Master

会社のキャッチフレーズからもわからようにTerraMasterさんはデータストレージを専門として商品を展開するメーカーです。ここ最近NASキットや外付けHDDといったストレージ業界で高い性能・シンプルで堅牢なデザイン・コスパの高さから徐々に頭角を現している中国系のメーカーの一つだと思います。ハードに関しては、他社と比較して高機能な割に値段は安いのが特徴です。しかし、ソフトに関してはSynology・Buffaloといったストレージ業界の有名メーカーにはやや劣っているかなという印象です。まだ日本語対応が進んでいないことやNASの付加価値の一つである付属ソフトウェアの充実度と完成度があまり高くありません。これらは今後のアップデートに期待していきたいというところです。

そのような会社であるTerraMasterですが、主な商品はデータストレージ製品である外付けHDDとNASです。今回の記事ではこの現代における外付けHDDとNASの違いについて改めて考えることで、これからTerraMaster製品を興味をもってもらえるような手助けにしていきたいと思っています。



目次


NASと外付けHDDの決定的な違い

NASと外付けHDDの決定的な違いは以下の3点に集約されるかと思います。

  1. OSの有無
  2. CPUの有無
  3. ネットワークの有無

まずNASについて簡単に説明していきます。NASは以下の単語の頭文字から来ています。

Network Attached Storage

直訳すると

ネットワークに取り付けられるストレージ

です。
つまりNASはネットワークに接続され、ネットワークを介してアクセスを行い、データのやりとりを行う製品ということになります。そのため、ネットワーク上での通信をやりとりを行うためのCPUが必要であり、CPUを動かすためのOSが必要不可欠です。

これに比べて外付けHDDはUSBメモリと大した違いはありません。ネットワークも必要なければ、OSも必要なければ、CPUも必要ありません。厳密にはUSBメモリとして認識されデータをやり取りするためのコントローラや今回紹介するD5-300CのようにRAID機能があれば加えてRAIDコントローラも必要です。しかし、これらはネットワークにつながることもなければ、CPUも必要なく、コントローラ上をOSが走ることもありません。

なのでNASと外付けHDDの決定的な違いは

  • OS
  • CPU
  • ネットワーク

これらの有無といって過言はないでしょう。


外付けHDDとNASの機能的な違い

まず外付けHDDとNASの違いはOS・CPU・ネットワークの有無だと説明いたしました。これらの有無から外付けHDDとNASの機能の違いが見えてきます。

OSの有無

NASはOSがあるためNAS上にアプリケーションを走らせることができます。代表的なものでは以下のものが挙げられます。

  • ファイル共有
  • チャット
  • メール
  • クラウド
  • バックアップ
  • メディアプレーヤー

などなど各社がNASの付加価値を向上させるために多くの付属アプリケーションを展開しています。TerraMasterのTOSでは、標準的なファイル共有機能に加えて、

  • Cコンパイラ
  • java仮想環境
  • mySQLサーバー

といったUNIXベースのサーバーがもつ一般的な機能も提供されています。これによってNASはさらに高機能になり、より使い勝手の良いデバイスとなっています。というよりは現状のNASはパソコンといっても過言ではないと思います。(その分、ネットワークなどに詳しいユーザーにしか受け入れられにくいという側面もあります。)また、各社が開発したディストリビューションのUNIXベースのOSが載っていることが多いです。
これに比べて外付けHDDは基本的にPC側にインストールされた外付けHDDの制御アプリによって、スケジュールバックアップなどといった機能が提供されています。NASと比較するとどちらかというと必要最低限な機能のみをもっている印象です。

ネットワークの有無

図にNASの使用環境の模式図を示します。(簡易的な模式図なので細かいツッコミは許してください。)

f:id:CCWO:20181007213646p:plain

上図からネットワークの有無によってNASの使用する際の環境が見えてきます。まずNASをあるLANに設置します。そしてNASのユーザーは同一のLANの中やWANを経由して別の遠隔地のLANからNASにアクセスし情報をやりとりします。またこのとき同時に接続できるアクセス数もNASによって制限はありますが、相当数のユーザーがNASに同時接続できます。そのため、NASは会社のファイル共有などにも使用されています。中小規模の会社であれば、数TB規模のNASで事足りることも多いので、コンシューマ向けのNASキットを用いているところも少なくないかと思います。(大企業ではこうはいかないので、DELL・IBMといったメーカーが販売している大規模サーバーを導入し、情報システム部門が管理するというシステムをとっている企業が多いのではないかなと思います。この場合、ファイル共有を含めた大規模な社内システムの開発が必要であります。)このような特徴からNASは複数のユーザーが遠隔地から、同時にデータをやりとりすることができます。
これに比べて外付けHDDは一台のPCと基本的にデータのやり取りを行います。ネットワークを介して遠隔地からは基本的にはアクセスできません。(例外もあり。)そのため、外付けHDDを遠隔地で使いたい場合は持ち運ぶしかないかと思います。

外付けHDDとNASの値段の比較と購入時の注意点の違い

これまで挙げられてきた相違点を上げると外付けHDDとNASの値段の違いを比較できるように成るかと思います。また、NASや外付けHDDの中でも値段を決定している要素がわかるかと思います。
まず、外付けHDDとNASの値段の違いは主にNASにしか搭載されていないCPU・メモリ・OS・アプリケーションによるものだと考えられます。実際に値段を簡単に比較すると、

Buffalo NASキット 2TB
BUFFALO ハードウェア暗号機能搭載 USB3.0用 外付けHDD 2TB HD-LX2.0U3D

BUFFALO ハードウェア暗号機能搭載 USB3.0用 外付けHDD 2TB HD-LX2.0U3D

Buffalo 外付けHDD 2TB

細かい仕様の違い?(そもそも別カテゴリの商品なので単純比較は難しい)はありますが、基本的には同一の容量を持っている外付けHDDとNASで比較するとNASのほうが高くなる傾向にあると思います。

NASの値段を決める構成要素

NASはパソコンといっても過言ではありません。NASの値段を決めるよう構成要素はパソコンと同一と考えて問題ないかと思います。そのため、以下の要素がNASの値段を決める要素になるかと思います。

  • CPU
  • メモリ
  • ベイ数
  • OS・アプリ
  • 容量

まずCPUについて、昨今だとIntelかArmが多いと思います。周波数の高さやコア数の違いを各社推しています。次にメモリはNASにとって重要な要素になります。なぜならNASは大量のアクセスと大量のデータを処理することを目的としているため、その性質上どうしても大量にデータをバッファリングする必要があります。そのため、メモリの多さがNASのデータ転送速度に直結してきます。(個人用途であれば、大規模なアクセスをすることは少ないかと思います。個人用途の場合は値段とのバランスをみてメモリが少なめのものを選んでもいいかなとは思います。)ベイ数とは、HDDを搭載できる数です。ベイ数が多いほどたくさんのHDDを接続することができるので、万が一容量が足りなくなったときや、RAIDを組むといったことができるため拡張性が高くなります。OSとアプリですが、これは各社が本当にさまざまな特徴のOSとアプリケーションを展開しているため、一概に比較することは非常に難しいかなと思います。近頃の評判を見ていると、SynologyやBaffaloのNASのOSとアプリケーションが比較的優れているのかなという印象を受けます。(あくまで主観です。)容量は言わずもがなの値段の決定要素ですね。
この他にもたくさんの要素がありますが、値段を決める大部分は上記のものだと考えられます。(その他だとセキュリティ・暗号化・最新の通信規格への対応・拡張性などがあるかと思います。)

外付けHDDの値段を決める構成要素

外付けHDDの値段を決める構成要素は比較的に少ないかなと思います。

  • 通信規格
  • 堅牢性
  • 容量

外付けHDDのデータ転送速度は持っている通信規格に依存します。近年であればUSB Type-C・USB3.0・USB2.0が候補に上がるかと思います。次に堅牢性は、持ち運ぶことができる外付けHDDでは耐衝撃性や耐水性などが重要なポイントになってきます。せっかく大事なデータを持ち運んでも、移動の途中で壊れてしまっては意味がないですからね。最後は言わずもがなの容量です。大容量になればなるほど値段が高くなります。

その上で現代的な外付けHDDとNASの立ち位置

ここまで、外付けHDDとNASの違いを見てきました。ここで一つ外付けHDDとNASの決定的な違いの一つであるネットワークの有無について、一つ考えます。まず、個人用途で外付けHDDとNASを利用すると仮定します。
その上でピックアップしたいのがリモートデスクトップとクラウドサービスです。リモートデスクトップとは、ユーザーが自身が接続されているLANとは異なるLANのパソコンをリモートで動かすことができる機能のことです。そして、これとクラウドサービスを組み合わせることによって、外付けHDDが接続されたパソコンのデータをクラウドサービスに一時的に保存し、これをユーザーが使用しているパソコンから利用することでファイル共有機能という面ではNASとほぼ同様の機能を得ることができます。実際にNASを利用する場合でも、ファイルを使うときはブラウザ等からNASにアクセスし、ローカルに保存するという使い方をするので、大きな違いはないかなと思います。また、外付けHDDの一部では提供されたアプリにクラウド上のストレージに見えるような機能を持つものがあるため、これを使えばNASと同様の機能を得ることができます。
以上から、ただ個人でどこでもファイルの共有をしたいというだけなら外付けHDDを買っても問題はないかなと思います。また、継続的にお金がかかりますが、大容量のクラウドサービスをレンタルするというのも選択肢に入るかなと思います。その上でNASがなぜ必要かと言うと、ファイルを共有するだけではなく、データをより安全、厳重に保管したい・高機能なアプリケーションを利用したい・ファイルサーバ以外のサーバ的な使い方をしたいなどがあると思います。


いかがでしたでしょうか?外付けHDDとNASの違いと利用の目的からどのようなものを選べばよいかが少しでも見えてくるようになっていただけたら幸いです。