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舟を編む

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舟を編む (光文社文庫)

舟を編む (光文社文庫)

昨年の10月からアニメが放送されており、その人間ドラマと辞書作りという特殊な現場にのめりこみ放送終了後に原作である文庫を買ったのですが、読むタイミングを逃しに逃しようやく読むことができました。
読みやすく、引き込まれるドキュメンタリーとも思える作風の中で繰り広げられる人間ドラマに手に汗握りつつもアニメを見ていたときの記憶が呼び戻されて、とても楽しい時間を一挙に過ごすことができ、満足しました。
辞書の作製とは10数年の月日を要し、編集者含め関わる人すべての狂気ともいえる努力の上に完成されるものだということを知りました。
そして、辞書編集という題材の上でまじめさんをはじめとした登場人物たちの恋模様や人間関係がとても甘酸っぱくそしてリアルに感じる事ができ、自分もまるで当事者になった気持ちでした。
自分は西村さんの心情が自分に重ねって非常に苦しい気持ちになったりもしましたが、コツコツと毎日を精一杯生きること、自分の得意なことをこなすこと、多くのことを学ぶことができました。
文庫一冊サイズなのでちょっと読もうかなと思った自分にぴったりな量でよかったです。

自分はたまにアニメを見て、ときたま原作を買うことがあるのですが、そのどれもが自分の心を強く動かしたものであることが共通しています。
「舟を編む」のアニメをみたとき、最終話の松本先生の奥さんとまじめさんの一連のやりとりに思わず泣いてしまいこれは原作を読みたいと思ったのが、原作を買うもっとも強い動機でした。

これからも、よい作品にたくさん触れたいです。