今回読んだ本はこれ。
実はこれおじさんに勧められたシリーズ第三弾。
- 作者: 横田雅俊
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2009/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本来は営業マン向けに書かれた本ではあると思うが、エンジニアの自分が読んでの感想を書いていく。
まず、感想のまとめについて
営業もエンジニアも変わらない。顧客が求めるものを顧客の立場になって考えられるかどうか、これが感情移入だ。
読んで変えようと思う行動について
誰の何の需要を満たすために自分が動き、これにより得られる利益を事前にイメージすること。そして、これを常に振り返ること。
であろう。つまりエンジニアの自分も誰かの何かを満たすために働いており、これで得られる利益を相手の立場に汲み取って最大限の行動を事前にし、これを振り返ることが重要だということだ。
ここで、重要なところはほとんど終わってしまったので、より詳しいことを知りたくない人はここでブラウザを閉じてもらうとし、以降は本の中で心に留まったところを章ごとに羅列する。
営業と「感情移入」
- 自己本位ではなく、相手が求める方法とタイミングで接することが成果をあげる
- 他の人の状況・立場・感情・動機を感じ取り、理解すること 自分を相手の立場に置き、感情を分かち合う能力
- 自分が相手の立場ならこうするという姿を想定した上で、アプローチしている
- 自分が同じ立場ならこう感じ、こう思うと共感すること
- 相手の立場を理解していることをアピールする必要がある
- なぜですか?と聞ける勇気
- いい顧客を選び、顧客に対して感情移入して、パーターナーのポジションを獲得できれば、いいビジネスのサイクルが生まれる
なぜ売れる営業と売れない営業は会話をしないのか
- 顧客は自分が選ぶもの
- 新しい顧客を見つけ、ヒアリングして提案を行い、クロージングをして契約を交わす
トップセールスに共通点はあるのか
- 顧客がパートナーとしての営業担当者を求めている
- 顧客の立場に立って有用な情報提供やアドバイスをしてくれる、相談できる顧客のパートナー
- 相談相手として認知される
- 自分の利益より顧客の利益を優先する人
- 顧客を知り、役に立ちたいと考えていることを示す必要がある
- 「条件を知っている」ことと「状況を知っている」ことは全く違う
- 現状を把握することでより深い問題点や課題に到達することができる
顧客の「ノー」を誘発する12の壁
- その場の状況に対応し、魚の気持ちになって考えながら釣る
- 顧客の視点で営業をアプローチの問題点を探り、営業の「すべきこと」と「すべきではないこと」を整理することで、レベルアップを図る
- 営業担当者にあう価値を顧客が感じていないから
- アプローチの目的と対象を明確にする
- アプローチの目的とアプローチ対象を選び、優先順位をつけてアポ取りを行なっている
- 事前情報の収集
- メリットをキーワード化すること
- 話しやすいことから話すのではなく、相手が聞きたいことから話すべき
- 顧客の不安 1. 売り込まれるのがいやだから 2. 取引先を変更するのが面倒臭い 3. リスクを負いたくない
- 断られることを前提に、その後どう攻略していくかと考えます
- 競合他社のいい点をあげながら実際にどう思っているかを探っていく
- さらに良くするための改善をヒアリングする姿勢で質問をし、具体的な回答を得る
- 継続アプローチを行うにはアプローチの目的を、売り込みではなく情報収集にすべき
ヒアリングの落とし穴
- 質問するという行為は、相手のパーソナルスペースに入るのと同じ
- 不愉快な思いをさせずに相手のパーソナルスペースに入る方法
- 人間個人として相手に受け入れられること
- メリットを感じさせて、相手の許可を得てからパーソナルスペースに入り込む
- 顧客の痛みや苦しい部分に触れて共感が生まれるような質問が有効
- 顧客の本音:1. 顧客の本当の欲求を理解することが重要 2. なぜですか?聞いていない 3. 顧客自体が本音がわかっていない
- 相手の方針が変わる可能性を念頭に置きながらアプローチを進める
- 会うたびに顧客の優先順位は変わる可能性がある
プレゼン資料はなぜ捨てられてしまうのか
- プレゼンテーションは対話の機会
- 冒頭で問題提起がなされ、自社が提供できる顧客価値をが提示されている
- 疑念を持ったまま聞く話は、頭に入らない
- プレゼンテーションの目的は相手を動かすこと
- 客観的に伝えるもっともわかりやすい方法は、メリットをデータで示すこと
- 具体的なメリットやデータは使える資料として顧客から大切に扱われる
- プレゼンテーションの対話は、営業担当者がリードすべき
- 顧客にとっては商品を使って得られるメリットが目的であり、商品の購入は手段である
- メリット提示ー技術説明ー商品説明
- 希望的観測に基づいて、自分に都合がいいように顧客の言葉を聞く「癖」を直す必要がある
- 顧客に時間の概念を植え付けるのは営業担当の役割
- 実施時期を仮定してスケジュールを逆算していくトーク(時限トーク)
- 少ない予算で実施可能な提案をして、顧客のメリットを最優先していることを示す
- なぜパートナーになれなかったのかを顧客の立場に感情移入して考えることが重要
感情移入力を身に付けるには
- 子供の頃から他人に対する思いやりを意識してきた人と、全く意識してこなかった人を比べれば、感情移入力の深さが違うのは当然(だが後天的にも鍛えることができる)
- 知識がなければ相手を理解することができない
- どのような仕事をしていて、どんな優先順位を持っているのかを知る必要がある
- 何も知らない人とは会話が発展しない
- 全体像をはっきり理解し、「大きな絵」を把握することが重要
- 知識を構造的に整理する癖をつける
- 物事を比較して違いを見つける視点を持って知識を捉える
- 現在は個人も法人も比較検討してから購入を決定する
- 「顧客の変化」を察知するように努力する
- 質問に答えて顧客が話す順番は、思いついた順番
- 顧客が望んでいると想定されることを可視化した資料を用意する
- 顧客が今何を考え、どう行動しているかを考え、次のアクションに結びつける
- 顧客のことを考え続けると自分の行動が変化する
- 記憶は対象への関心の現れに他ならない
- メモには話の重要なポイントを箇条書きする ポイントは話のキーワードとなる言葉や表現を必ずメモに入れる
- メモを本当に役立てるには、それらを整理して重要なポイントを絞ったり、メモを見返しながら次のアクションを考え、それをスケジュールに落とし込む
「顧客のパートナー」になるためには
- 顧客より顧客のことを知る
- 顧客は現状対応で精一杯で自己分析をする時間がない
- 情報を整理し可視化し業界全体の状況の中にマッピングすり
- 信頼を得て相談される相手であり続けるため
- 接触頻度と情報の量
- ガツガツしない精神的な余裕を持つ
- 感謝されるポイントは金額ではなく、お金では買えない感動や、営業担当者の態度に対する満足度が関係している
- 推薦していただけるようになる
- ターゲットに優先順位をつけ、アプローチの方法を工夫していく必要がある